求道者
貴方の底知れぬ欲望は日増しに歪んで、
苛烈を極めていくの。
まるでケダモノ。
お互い生まれる時代を間違ったわね。
でも当たり前だとつまらない、
そんな天邪鬼な貴方と私。
きっとどんな時代に生まれても、
決して満たされることは無いはずよ。
満足した途端に襲い来る虚無をはねのけて、
どこまでも貪欲にならざるを得ないの。
まるでファウスト博士ね。
細胞の一つ一つが悲鳴を上げるその瞬間に、
ようやく肉体に不可欠な要素に気付かされるのよ。
当たり前にある空気という存在に、
心から感謝することが出来るのね。
貴方の瞼の奥に緋が奔る時、
狭間を彷徨うことで貴方は迷いを捨てる。
私は貴方の境界の守護者。
いつでもそこに案内してあげる。
遠いようで近いその場所へね。
大阪十三痴女SMイルミナティ『早破』